誕生星座(12星座)に秘められた物語! 後編
今回は、「誕生星座(12星座)に秘められた物語! 前編」の続きの後編について話していきます。
まだ前半を見てない方は、下記のURLからご覧ください。
https://www.pokepokemaster.info/entry/2020/02/24/020004
・天秤座(てんびんざ) 9月23日~10月23日
天秤座の天秤は、正義の女神アストライアーが持っていた正義を計る天秤です。 ローマ神話によると、人類には5つの時代があった。
〈黄金の時代〉
一年中、春のように暖かく、人間は働くこともなく、いつでも食料を自由に食べることができました。
〈銀の時代〉
ゼウスは、一年間を4つの季節(春・夏・秋・冬)に分けました。 寒さや暑さのため、はじめは人間は洞くつの中で生活をしていましたが、やがて、家を造るようになりました。また、農作物を作ることも必要になりました。この頃の人間の心はまだ清らかでした。
〈青銅の時代〉
人間の気性が荒くなり、武器を持って争うことも多くなりました。 人間は嘘をついたり、暴力をふるうようになりました。
青銅や鉄は武器になり、「金」は人間の欲を刺激します。
お互い信じあわず、人間は安心して暮らすこともできなくなりました。神々は地上を見捨てて去っていきました。しかし、女神アストライアーは、地上に残り正義を訴えつづけ、なんとか正義の天秤を平行に保とうとしました。
〈英雄の時代〉
争いの絶えない世界をみて、全知全能の神ゼウスは大洪水を起こし争いを終わらせました。その後、幸福な半神の時代が始まりました。しかし、トロイア戦争など争いを起こすようになり、後にゼウスに滅ぼされました。
*半神…人間と神の間に生まれたもの
〈鉄の時代〉
私たちの生きている時代であり、人々の悪はとどまることを知らず、互いに傷つけ合いました。自然は破壊され、心休まる場所はどこにもありません。
残っていた神々も我慢の限界を超え、天界へ帰っていきました。その中で、最後まで人間を信じようとした神がアストライアーであり、その女神の持っていた天秤が星座になりました。
この時代で、アストライアーは愛想が尽き、天に帰ってしまいました。そして彼女が持つ天秤が天秤座になったと言われています。
・蠍座(さそりざ) 10月24日~11月22日
巨人の狩人として、人並み外れた力を誇っていたポセイドーンの息子オリオンは、自分の能力に慢心していたため、大地母神ガイアは怒り、この蠍を送り込みました。そして、猛毒を持った蠍がオリオンの体を這いまわり、刺し殺しました。
この手柄により、サソリは天に上げられ、星座となりました。 実は、蠍はもう一人の命も奪っていました。それは、太陽神アポロンの息子パエトーンであります。パエトーンは周りから偉大なるアポロンの息子であることを疑問視されていました。パエトーンは皆に認めてもらうため、アポロンの大切にしている、全知全能のゼウスでさえ乗りこなせない太陽の馬車に乗ろうとしました。彼の愚行に怒った大地の女神ガイアはこの蠍を差し向けました。そして、馬車の走行中、馬の足元に蠍が現れ、馬の足を一刺しした。その結果、馬の体はしびれ、狂ったように走り始め、天空から地表に降下し、その結果国や国民は焼け滅び、それに対して全知全能のゼウスは怒り、パエトーンに稲妻を落としました。
思いをよせていたオリオンの死を憐れんだ女神アルテミスはゼウスに願い、オリオンも星座となりました。 しかし、今でも、サソリ座が東の空から昇ってくると、その恐怖からオリオン座は逃げるように、西の地平線に沈んでいきます。
*狩人(かりうど)…狩りを業とするもの 慢心(まんしん)…おごり高ぶること
・射手座(いてざ) 11月23日~12月21日
ケンタウロス族の一人ケイローンは、戦闘、薬剤、医術、音楽に精通しており、その豊富な知識と技術を惜しむことなく後に英雄とされる者たちに教えていました。 ある日、ヘラクレスが勝利の美酒に酔っている時、2匹のケンタウロスが酒を奪おうと襲いかかりました。 しかし、逆に逃走に追い込まれた2匹のケンタウロスは、ケイローンが住む洞窟に逃げました。 そこでヘラクレスは、ヒュドラーの毒矢を放ったが、その一本がケイローンの膝に命中してしまいました。ケイローンは、不死であるがその苦痛に耐えきれなくなり、その不死の力をプロメテウスに譲り死を選びました。
その後、ケイローンは過去の功績を称えられ最高神ゼウスによって星座になりました。
・山羊座(やぎざ) 12月22日~1月19日
山羊座は、頭が山羊、しっぽが魚という奇妙な姿です。そしてこの山羊は、羊や山羊の牧草地を司る神パーンがモデルです。 神々が魔神テュポンに襲われそうになったとき、パーンは慌てて上半身は山羊、下半身は魚という姿で川に逃げ込みました。この様子があまりにも面白かったため、最高神ゼウスが星座にしたと言われています。
いつものようにゼウスはオリンポス山から下界を見ており、トロイアの山並みに目を移すと、とても美しい牧童ガニュメデスがいました。そして側におきたいと思い、ゼウスはオオワシとなり、急降下しました。
オリンポス山につくとゼウスは、ガニュメデスを少年のまま不老不死にし、神々の食卓で美酒(ネクタル)を注ぐ役目をあたえ、また愛人にもしました。 ガニュメデスの失踪に、両親は悲しみ、その両親を見たゼウスは、さすがに心を痛めました。そして、遣いであるヘルメースを呼び、風のように速く走る神馬(別説ではヘーパイストスの作った黄金のブドウの木)を贈りました。みずがめ座は神々の食卓で美酒(ネクタル)を注ぐガニュメデスの姿だといわれています。両親がいつも少年を想い浮かべられるように、ゼウスが星座にしました。
魚座は、愛と美の女神アフロディーテとその息子エロースがモデルです。 ある日、魔神テュポンが現れました。 テュポンに襲われそうになった神々は地中海を越え、エジプトまで逃げましたが、テュポンは迫ってきていた。そこで神々は姿を変えて隠れることにした。 女神アフロディーテとその子エロースは魚に変身し川に逃げることにしました。 そして、なんとかテュポンから逃げることに成功し、それを記念してゼウスが星座にしたと言われている。 二匹の魚がリボンで結ばれているのは、母子が離れ離れにならないためです。